どうも、黒井(@Kuroi_engineer)です。
7/26にPower Automate for desktop(以下PA4d)のアップデートが配信されました。
最新バージョンは 2.22.00205.22189 となりました。
今回も更新情報や以前との変更点をまとめて今後の参考としたいと思います。
更新情報はMicrosoftのPower Automate公式blogでも公開されているので、気になる方は定期的にチェックしてみて下さい。
https://powerautomate.microsoft.com/en-us/blog/
アップデート方法
PA4dの更新タイミングになると、以下の更新ウィンドウが表示されますので "更新ボタン" をクリックして最新バージョンへのアップデートを行いましょう。
もし表示されない場合はPA4dの設定 > 更新プログラムの確認 をクリックすることで上記の更新を行うことが可能です。
端末によっては更新プログラムの確認を行っても、"最新バージョンをインストール済み"と表示されてしまうこともありますので、
その場合は下記リンクをクリックしてPADのインストーラー(Setup.Microsoft.PowerAutomate.exe)をダウンロードし、アップデートを行いましょう。
https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=2102613https://flow.microsoft.com/ja-jp/desktop/
アップデート内容
変数グループにデータ テーブルのアクションが追加されました
変数グループに新しくデータ テーブルの項目が新規に追加され、下記アクションが5つ追加されました。
- 新しいデータ テーブルを作成する
- 行をデータ テーブルに挿入する
- データ テーブル内で検索または置換する
- データ テーブル項目を更新する
- データ テーブルから行を削除する
新しいデータテーブルを作成するアクションでは、以下の様に任意の値や変数が格納されたデータテーブルを作成することができ、他の4アクションでデータテーブルに対する処理を行うことができます。
本アクションは、作成したデータ テーブルだけでなく、Excelから読み取ったデータテーブルなどに対しても使用可能であるため、
- 不要な行を削除する
- 目的の値のみ検索、置換する
といったことが、アクションで完結できるようになりました。
本アクションの詳細な使い方については、各アクションの使い方としてまとめていきますので、ぜひそちらをご参照ください。
仮想デスクトップ用 Power Automate エージェントによりCitrixやRDP(リモートデスクトップ)のUI要素が取得可能に
アップデートにより、PA4dの"ツール"に「仮想デスクトップ用 Power Automate エージェント」が追加されました。
現在はプレビュー版となっておりますが、ダウンロードしてインストールをすることによって、リモートデスクトップで接続した先のUI要素を取得することが可能となるようです。
使用する際は、リモートで操作する側の端末にもPower Automate エージェントをインストールする必要があります。
これまではリモートデスクトップ先の操作を行うためには、画像認識、座標、キーの送信による操作のみでフローを作成する必要がありましたが、今回のアップデートでリモートデスクトップ先を操作できるようになるため、非常に革新的な追加要素と言えるでしょう。
ただし、プレビュー版であるため、実際に操作が行えるかは検証が必要な点と、使用するにはOSがWindows10 Proもしくは 11 Pro以上が必要となる点にご注意ください。
フローサンプルの追加
フローのサンプルに新しく、
- 日時処理
- PDF自動化
- テキスト操作
の項目が追加されました。
サンプルが増えることで、より適切なアクションの使い所を学ぶことができるようになりました。
フローのIDが詳細から確認可能となりました
フローのIDが、フローの詳細から確認可能となりました。
以下の様に、IDを確認したいフローの詳細をクリックすると、詳細ウィンドウの一番下にIDが表示されます。
2022年6月のアップデートで、外部リンクを介してデスクトップフローを実行可能となりましたが、実行にはフローのIDが必要となります。
本アップデートにより、外部リンクによる実行がしやすくなりました。
外部リンク実行や6月アップデートの内容を知りたい方は、下記リンク先の記事をご参照ください。
2022年6月のアップデート内容&アップデート手順【Power Automate for desktop】
どうも、黒井(@Kuroi_engineer)です。 6/30にPower Automate for desktop(以下PA4d)のアップデートが配信されました。 最新バージョンは 2.21.003 ...
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バージョン情報からセッションIDが確認可能となりました
PA4dのヘルプからバージョン情報を確認した際、バージョンと共にセッションIDが表示されるようになりました。
Process Migratorが使用できなくなった
WinAutomationを使用されている方限定となりますが、WinAutomationからPower Automate for desktopにフローを移行するために使用していた、Process Migratorが使用できなくなりました。
仕様かバグかは分かっておりませんが、バージョン2.22にアップデートするとProcess Migratorが削除されてしまう様です。
この時、Process Migrator をアンインストール > 再インストール も行えず、インストール時にはインストール済みのメッセージが表示されます。
また、Power Automate for desktopの再インストール、ダウングレードを行っても本事象は解消されませんでした。
WinAutomationユーザーの方はこの点ご注意いただき、もし移行するフローがある場合は移行後にアップデートを行いましょう。
まとめ
今回のアップデートでは以下の改善、機能の追加が行われました。
- 変数グループにデータ テーブルのアクションが追加されました
- 仮想デスクトップ用 Power Automate エージェントによりリモートデスクトップのUI要素が取得可能に
- フローサンプルの追加
- フローのIDが詳細から確認可能となりました
- バージョン情報からセッションIDが確認可能となりました
- Procces Migratorが使用できなくなった
今回もアップデート内容についてまとめてみました。
今回は特に入力、出力変数に様々なデータ型が追加されたことと、外部リンクを介して実行可能になったこと、この2点が非常に大きな変化でした。
今までのPower Automate for desktopの使い方から更に多様な使い方が可能となったかと思います。
内容によっては公式ブログに記載されていない項目もあるため、もしまた変更点を見つけた際は更新していきたいと思います。
アップデートに関してはこれからも記事としてわかりやすくまとめていきたいと思いますので、ぜひまたチェックして頂けますと幸いです。