どうも、黒井(@Kuroi_engineer)です。
11/16にPower Automate for desktop(以下PA4d)のアップデートが配信されました。
最新バージョンは 2.26.139.22312 となりました。
今回も更新情報や以前との変更点をまとめて今後の参考としたいと思います。
更新情報はMicrosoftのPower Automate公式blogでも公開されているので、気になる方は定期的にチェックしてみて下さい。
https://powerautomate.microsoft.com/en-us/blog/
アップデート方法
PA4dの更新タイミングになると、以下の更新ウィンドウが表示されますので "更新ボタン" をクリックして最新バージョンへのアップデートを行いましょう。
もし表示されない場合はPA4dの設定 > 更新プログラムの確認 をクリックすることで上記の更新を行うことが可能です。
端末によっては更新プログラムの確認を行っても、"最新バージョンをインストール済み"と表示されてしまうこともありますので、
その場合は下記リンクをクリックしてPADのインストーラー(Setup.Microsoft.PowerAutomate.exe)をダウンロードし、アップデートを行いましょう。
https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=2102613https://flow.microsoft.com/ja-jp/desktop/
アップデート内容
SharePoint アクショングループに新たなアクションが追加されました
SharePoint アクショングループに、新しく以下のアクションが追加されました。
なお、SharePoint アクショングループのアクションを使用するためには、有償ライセンスが必要となります。
- ファイル コンテンツの取得
- 全てのリストとライブラリを取得
- ファイル メタデータの取得
- フォルダー メタデータの取得
- ルートフォルダーのリスト
- フォルダの展開
- リストの展開
ちなみにメタデータとはファイルの詳細な情報となります。
プロパティの様な情報が取得されるイメージと考えておきましょう。
「ホーム」 のページが追加されました
PA4dのコンソールに、新たに「ホーム」のページが追加されました。
ホーム ではPA4dの紹介や公式学習ページやドキュメント、およびチュートリアルへの案内、サンプルや最新情報を確認することができます。
フローサンプルにフローコントロールの項目が追加されました
フローサンプル(例)に新しくフローコントロールのサンプルが5件追加されました。
追加されたサンプルは以下となります。
演算子やラベルの使い方について学ぶことが可能です。
ライセンス要求フォームが追加されました
PA4dのプレミアムを利用する からライセンスの試用版を延長、もしくはライセンスの導入を要求することが可能となりました。
要求の送信をクリックすると、以下のライセンス要求フォームを表示することができます。
エラーの表示方法が変更されました
新たに警告がアクション内で表示されるようになりました。
以下は、再帰が存在する場合の警告となります。
再帰とは同じ処理を呼び出す処理の事で、サブフローA内にサブフローBを呼び出す処理が存在し、サブフローB内にサブフローAを呼び出す処理が存在する場合、お互いを無限に呼び出す再帰処理となるため警告が表示されます。
エラーの表示方法も以前から変更され、以下の様にエラーや警告が一目で分かるようになりました。
フィルターにてエラーが発生しているサブフローのみを表示することも可能です。
キャプチャしたUI要素の信頼性が向上しました
UI要素の取得方式や処理内容が以下の様に変更されました。
基本的には裏側の処理内容の話となりますので、ユーザーとしてはあまり理解しなくとも問題ありません。
処理が安定するようになったんだな、程度に理解しておきましょう。
- デフォルトの Web セレクターは、要素の Class、Type、および Value 属性を無視するように調整されていますが、新しく追加された Text 属性が含まれています。
Web 要素を取得した際に、Text属性が含まれるようになりました。
- 序数は、Web またはデスクトップ セレクターの最後の要素でのみ使用されます。
序数とは以下の赤枠内にある数字の事で、複数ある要素の何番目を対象としているかを表しています。
今回から基本的にセレクターの最後の要素でのみ、序数が使われるようになりました。
- セレクターバリデーターは舞台裏で適用され、キャプチャーされた要素のセレクターが使用されたときに同じ要素を見つけることを確認します。キャプチャーの時点で検証が実行されています。
バリデーターとはバリデーションを行う機能の事で、バリデーションとは間違いがないかチェックし、間違いがある場合は通知を行う処理を指します。
要素をキャプチャする際にバリデーションが実施され、同じ要素が無いかをチェックします。
- 上記のシナリオでセレクターが無効であることが判明した場合、セレクター オプティマイザーが実行され、トップ レベルの要素を無視して、新しいセレクターによって要素が処理する。
セレクターが無効である場合、セレクターオプティマイザーにより最適なセレクターが新たに準備され、処理が行われます。
オプティマイザーとは最適化を行う機能となります。
まとめ
今回のアップデートでは以下の改善、機能の追加が行われました。
- SharePoint アクショングループに新たなアクションが追加されました
- 「ホーム」 のページが追加されました
- フローサンプルにフローコントロールの項目が追加されました
- ライセンス要求フォームが追加されました
- エラーの表示方法が変更されました
- キャプチャしたUI要素の信頼性が向上しました
今回もアップデート内容についてまとめてみました。
今回はSharePointのアクションが追加されたり、PA4dのコンソールに項目が増えたりと、様々な機能が追加されたアップデートとなりました。
内容によっては公式ブログに記載されていない項目もあるため、もしまた変更点を見つけた際は更新していきたいと思います。
アップデートに関してはこれからも記事としてわかりやすくまとめていきたいと思いますので、ぜひまたチェックして頂けますと幸いです。