どうも、黒井(@Kuroi_engineer)です。
8/23にPower Automate for desktop(以下PA4d)のアップデートが配信されました。
最新バージョンは 2.35.00219.23220 となりました。
今回も更新情報や以前との変更点をまとめて今後の参考としたいと思います。
更新情報はMicrosoftのPower Automate公式blogでも公開されているので、気になる方は定期的にチェックしてみて下さい。
https://powerautomate.microsoft.com/en-us/blog/
また、ホームに最新情報からもアップデート情報が確認できます。
アップデート方法
PA4dの更新タイミングになると、以下の更新ウィンドウが表示されますので "更新ボタン" をクリックして最新バージョンへのアップデートを行いましょう。
もし表示されない場合はPA4dの設定 > 更新プログラムの確認 をクリックすることで上記の更新を行うことが可能です。
端末によっては更新プログラムの確認を行っても、"最新バージョンをインストール済み"と表示されてしまうこともありますので、
その場合は下記リンクをクリックしてPADのインストーラー(Setup.Microsoft.PowerAutomate.exe)をダウンロードし、アップデートを行いましょう。
https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=2102613https://flow.microsoft.com/ja-jp/desktop/
アップデート内容
Log message アクションが追加されました
プレミアム アクショングループとして、新たに「Logging」グループが追加され、「Log message」アクションが追加されました。
このアクションでは、任意のログメッセージと状況を設定することができ、Power Automate上で実行ログとして表示することができます。
本アクションは有償ライセンスのみ使用可能ですが、より詳細なログ状況を把握することができるようになり、保守性や可用性を向上することが可能となりました。
フロー実行エラー時のスクリーンショット取得に関する設定が追加されました
フローのプロパティに、エラー発生時のスクリーンショット取得に関する設定が追加されました。
設定は以下の手順で確認することができます。
まずは対象のフローを右クリック、もしくは・・・をクリックし、プロパティを選択します。
プロパティの一番下に「エラー発生時」の項目が追加されており、チェックを外すとエラー時にスクリーンショットを取得しない設定となります。
この機能は有償ライセンスのみ使用可能となっており、スキーマバージョンがv2以上のみ対象となっています。
スキーマバージョンはプロパティの詳細情報から確認可能です。
フローのテスト実行時に変数を任意の値に変更できるようになりました
作成したフローをフローデザイナー上で実行後、ブレークポイントや手動で一時停止した際に変数の値を任意の値に変更できるようになりました。
このことにより、フローのテスト、デバッグ時に好きな値で試すことが可能となり、これまでのように別途任意の値を読み込ませるフォーマットや、変数を準備する必要がなくなりました。
例として、以下は数値を格納した変数の場合となります。右端のスピンボタンで加算減算が可能なほか、直接値を入力することが可能です。
以下は、直接入力後の変数です。
フロー内には存在しない値が入力されていることが確認できます。
一部のExcelアクションで、セルの名前を参照し選択できるようになりました
以下のExcelアクションで、対象とするセルを「セルの名前」を参照して選択できるようになりました。
- エクセルワークシートから読み取る
- Excelワークシートでセルを選択する
- Excelワークシートのセルをアクティブにする
- エクセルワークシートに書き込む
セルの名前は、Excelの以下の部分で確認することができます。
Excel上で直接名前を入力し、Enterキーを押すことで、任意の名前を付けることができます。
入力する個所や読み取る箇所が決まっているセルがある場合は、任意の名前を付けておくことでアクションによる操作が非常に楽になりますね。
まとめ
今回のアップデートでは以下の改善、機能の追加が行われました。
- Log message アクションが追加されました
- フロー実行エラー時のスクリーンショット取得に関する設定が追加されました
- フローのテスト実行時に変数を任意の値に変更できるようになりました
- 一部のExcelアクションで、セルの名前を参照し選択できるようになりました
今回もアップデート内容についてまとめてみました。
今回は操作性や作業効率を向上するアップデートが多く、特に変数の値を任意に変更できる機能の追加は非常に大きいですね。
より楽にテストやデバッグが行えるため、これまで以上に効率的なフロー作成が行えるようになると思います。
アップデートに関してはこれからも記事としてわかりやすくまとめていきたいと思いますので、ぜひまたチェックして頂けますと幸いです。